【環境教育】最近の活動(9−10月①)
こんにちは。
最近はイベントが多く、バタバタの毎日。
そしてあっという間に任期が残り半年となりました。
今回は最近の活動を2回に分け紹介します。
MTQナショナル
メダン市はクリスチャンのバタック人や華僑が多いため、そこまでイスラム色は強くありませんが、それでも人口の半分以上はムスリムです。
そんなメダンで「MTQナショナル」というイスラムの全国大会が開催されました。
全国からムスリムが集まり、各種大会や展覧会、ステージ発表などで盛り上がります。
このイベントは州をあげた一大イベント。
配属先のスタッフも運営を担当しました。
会場美化
配属先のゴミ処理課のスタッフが担当したのは、会場美化担当としてのゴミ拾い。
会場は屋外のため、暑く大変です。
約2週間スタッフが頑張ってくれました!
今回の経験を通して、スタッフの環境意識が高まれば良いのですが…。
高校での工作
日本語の先生の紹介で、環境授業を行いました。
【人数】30人
【内容】
・ラジオ体操
・自己紹介
・日本の学校紹介
・日本はなぜ綺麗なのか?
・インドネシアの現状
・何が出来るか
・工作(ペットボトルを使ったけん玉)
・生徒による各民族菓子の紹介
けん玉工作は結構好評でした。
先生が言うには、プレゼンより工作の方が良いとの事。
次回他の学校でのリサイクル工作も依頼されたので、バリエーションも増やしていきたいと思います。
高校クラブでの発表
【内容】
・自己紹介
・日本クイズ
・日本の学校紹介
・日本の美化の理由
・インドネシアの現状
・何が出来るか(グループ発表)
今回は進学校での発表だったので、ディスカッションと発表の時間を長めに取りました。
「私たちに何が出来るか」の発表では良いアイディアがたくさん!
他校での環境教育の際も、もっとディスカッションの時間を長く取りたいと思います。
お掃除クラブ in 高校
結成から3ヶ月ほどが経過した、高校のお掃除クラブ。
始めは25人ほどいたメンバーも、10人ほどに減りました。
こちらの学校では普通の事のようですが…。
そんな残ってくれたメンバーに、先日は自分の学校について考えてもらいました。
・学校の好きなところは?
・学校の嫌いなところは?
・どうすれば嫌いなところが改善出来るか?
・お掃除クラブとしてどんな事が出来るか?
付箋に自分の意見を書いて、みんなと共有。
今後の活動のヒントが少し見えてきた気がします。
そして次の週…。
翌週はクラブのメンバーに以前僕が行ったワークショップを、実際にやってもらいました。
他の用事も重なり、集まったのは5人。ちょっと寂しい…
生徒が実際に発信者となることで、どんどん環境に関して興味を持ってくれたらと思います。
【環境イベント】環境キャンプ
こんにちは。
今回は、先週行われた配属先主催のイベントの様子を紹介します。
州内環境教育のいちだいイベント
先週3日間に渡ってメダン近くのブラスタギという地区で、「Jambore」というイベントが行われました。
このイベントは州内の子ども達を対象に、一年に一度配属先が主催するもの。
内容はこんな感じ…。
・キャンプ
・環境に関する大会(クイズ、絵、プレゼンテーション、スピーチなど)
・体操
・レクリエーション
・ラッキードロー
など。
このイベントに、200人ほどの子ども達が集結。
昨年に続き、僕も実行委員として参加しました。
問題がたくさん。
毎度のことながら、こちらのイベントには問題がつきものです。
①会場への道が大渋滞
会場のブラスタギはメダンから2時間程度。
ところがイベント当日は事故により大渋滞。
出発前からみんな
「あっちの道からいこう」
「いや、こっちの道だ」
「早く早く」
など朝から大声で大混乱。
結局7時間もかかって会場についたため、イベント開始も遅れ…。
ぐだぐだのスタートです。
②弁当が足りない
これが一番の問題。
去年もそうでしたが、今年も弁当が足りません。
「どこの学校が弁当を持っていった?」
「まだもらってないって」
「なんで無いんだ!」
なんて感じで、大混乱。
結局実行委員は毎回弁当が足りず、半日遅れくらいで食べるというルーティーン。
食が第一のインドネシア人。
弁当が足りないので、毎回険悪なムードになりました。
③忙しい人と暇な人の差が半端ない
いつもの業務でも言える事ですが、忙しい人はめちゃくちゃ忙しい。
でも何もしない人は、何もしない。
それでも仕事を分担しようとしないのが不思議です。
④配属部署の人間関係
今回のイベントでは配属部署の民族間(宗教)の溝が、よく現れました。
というのも配属部署は、クリスチャンとムスリムが半々ほど。
表面上は仲良くしていますが、やはり習慣や考え方が違うのです。
今回のイベントでも、そんな溝がいたるところで見られました。
改めてメダンの複雑な民族事情を感じました。
⑤配属部署の環境意識の低さ
一番の問題とも言えるのが、配属部署スタッフの環境意識の低さ。
スタッフ部屋の前は、ゴミが散らかっています…。
張り紙を作ったり、リーダーに話したものの、みんなゴミどころではないと言った感じ…。
特に男性スタッフの環境意識の低さは問題です。
注意しても平気で吸い殻を捨て…。
子ども達は出来ているのに…。
僕で4代目の協力隊なのに…。
大人の習慣を変えるって難しい…。
この他にも「音響担当が来ない」とか「表彰式の準備が出来ていない」
など日本人からすると、かなり問題だらけのイベントです。
でもいいことも
こんな感じでかなりストレスなイベントでしたが、良い事もありました。
イベントが開催されたブラスタギは高地にあるため、朝晩は冷え込みます。
すごく寒くて、ジャケットが必要なほど。
でも僕は日本からジャケットを持ってこず…。
「寒いな」と思っていると、同僚がジャケットを貸してくれました。
聞くと僕がジャケットを持っていないだろうと思って、家から持って来てくれたんだとか。
心が温まりました。
またハングリーな状況を共にしたので、同僚との距離も縮まりました。
こんなイベントでしたが、無事終了し迎えた月曜日。
みんな疲れているのか、事務所に人はまばら…。
同僚が「疲れているから、さあ帰ろう」と言い出す正午のインドネシア。
平和な一日です。
【環境教育教材】いるかの物語(海洋ゴミについて)
こんにちは。
雨期のメダン。
朝方晴れていても、夕方にはゲリラ豪雨みたいな雨と雷が…。
ま、日本にはない雨期楽しみたいと思います。
今回は教材紹介。
海洋ゴミの問題を分かりやすく。
各国派遣前に、環境教育隊員は事前補完研修に参加します。
この研修では途上国での活動がスムーズに進むよう、環境教育にかんする様々なことを学びます。
その中で僕が一番印象に残った講義が、「海洋ゴミ」についてのものでした。
最近スターバックスが「2020年までに全世界でプラスチック製ストローを廃止する」と発表した事で、ニュースにもなりました。
海洋ゴミ問題
人間が出すゴミが海に流れ込み、多くの海洋生物が苦しみ、死んでいるという問題です。
またマイクロプラスチック(歯磨き粉や洗顔料にも含まれている小さなプラスチック)は食物連鎖によって、最終的に人間に還ってきます。
インドネシアは、なんと世界第2位の海洋ゴミ排出国です。
(ちなみに日本は、使い捨てプラスチックの一人当たりの使用量世界第2位)
こんな事実もあり、こちらで環境教育する際には海洋ゴミについて必ず話しています。
ただ、小さい子ども達にはちょっと難しい話題。
そこで小さい子ども達にも、親しみを持って学んでもらえるように紙芝居を作りました。
どこかで誰かに役に立てばと思い、今回はこの「いるかの話」を紹介します。
いるかの話。
ある綺麗な海にいるかとカメ、海の仲間達が仲良く住んでいました。
いるかの名前は「ルンルン」。
カメの名前は「マックス」。
今日も2人は仲良く海で遊んでいます。
そんな時、彼らは海の中で何かを見つけました。
「何だろうあれは?美味しそうだね」とルンルン。
「うん!美味しそう!食べてみようよ」とマックス。
2人は”あるもの”を食べてみる事にしました。
「パク」
「ん?何だこれ?」
「お腹が痛いよ」
大変です。2人は”あるもの”を食べると、お腹が痛くなってしまいました。
「うー痛い」
「うー苦しい」
しばらくすると2人は死んでしまいました。
2人の友達はみんな泣いています…。
「悲しいよう」
「なんで死んでしまったんだ…」
みんなはなぜ、2人が死んでしまったと思いますか?
何を食べたのでしょう?
(質問)
はい。実は2人がたべた”あるもの”とは…
「ペットボトルでした」
2人はペットボトルを魚だと思って食べました。
でもペットボトルだったのです。
だからお腹が痛くなってしまい、最後には死んでしまったのです。
じゃこのペットボトルは、どこから来たのでしょうか?
(質問)
海の前は?
「川です」
その前は?
「用水路です」
その前は?
「私たち人間がポイ捨てしたのです」
私たち人間のせいで、ルンルンとマックスは死んでしまいました。
じゃ、ルンルンとマックスが死なないためには、どうしたらいいでしょうか?
海の動物が幸せに暮らすためには、どうしたらいいでしょうか?
考えてみましょう。
この話をもとに、年齢に応じてインドネシアのゴミ状況の説明を加えています。
また小学生には、最後に何が出来るかメッセージを書いてもらって「環境の木」を作っています。
もし利用したい方がいらっしゃれば、ご自由に使ってください。
アレンジもOKです。
他の環境教育隊員や環境教育の参考になれば幸いです。
【メダンお掃除クラブ】ラジオ出演と誕生日
こんにちは。
中部スラベシ島で地震と津波が発生し、多きな被害が出ています。
幸い僕の住むスマトラ島からは遠く離れており、被災地には協力隊はいませんでした。
心配して連絡くださった皆さん、ありがとうございました。
これ以上被害が広がらない事を願っています。
今回はメダンお掃除クラブのラジオ出演の様子を紹介します。
ラジオ出演
ローカルラジオ局からのオファーで、メダンお掃除クラブがラジオに出演しました。
前日にはメンバーが集まって事前練習。
そして迎えた当日。
ラジオ局の所有するカフェのオープンスペースでオンエアーでした。
1時間の番組で、MCがお掃除クラブの歴史や参加者の感想、僕の紹介もしてくれました。
そして番組の最後には、最近出来たお掃除クラブのうたを発表しました!
メンバーが作詞作曲したこの曲。
さわやかで、元気をもらえる素敵な曲です!
こんな感じで、少しずつですがお掃除クラブのことを知ってくれる人が増えて嬉しいですね。
誕生日。
先月は僕の誕生日でした。
ありがたい事に、たくさんの人がお祝いしてくれました。
活動はぱっとしない事も多いですが、ここに来てたくさんの人と知り合えたてとても幸せです。
残り7ヶ月。
ここの人との生活を大切に過ごしたいと思います。
Terima Kasih!
【インドネシアイベント】World Clean up Day
こんにちは。
9月15日は、何の日だったかご存知ですか?
World Clean up Day (WCD)世界ごみ拾いの日です。
メダン市でもごみ拾いイベントが行われましたので、その様子を紹介します。
世界中でごみ拾いを。
エストニアから始まったこのイベント。
今年は9月15日に、世界150ヵ国ごみ拾いが行われました。
インドネシア北スマトラ州でも、この日に向けてWorld Clean up Day Indonesia Sumutが組織され、当日は州内各地でごみ拾いが行われました。
僕は州内メイン会場のメルデカ広場と、SMKN1という高校での活動に参加しました。
メルデカ広場でのゴミ拾い
市内中心のメルデカ広場には、市内の環境コミュニティや学校、企業から約150人弱が集まりゴミ拾いを行いました。
ごみ拾いの後は、公園周辺で「ポイ捨てをしないで」と呼びかけながら行進しました。
高校での活動
もう一ヶ所SMKN1は、僕が毎週行っている学校。
最近学校に出来たお掃除クラブが中心となり、ゴミ拾いを行いました。
イベント前週には、お掃除クラブのメンバーが他のクラブ長を集めてミーティングも開催。
SMKN1お掃除クラブ初となるイベントに、メンバーも張り切っていました。
僕が学校に着くと、既に大勢の生徒がゴミ拾いを行っています。
この学校、最大の問題場所は…。
校舎と隣の建物の間の隙間。
長年教室から捨てられたゴミが山積みです。
量が多いので今回は無理かなと思いましたが、ここも頑張ってくれました。
今回のゴミ拾いイベントが成功したことで、お掃除クラブメンバーも少し自身が着いたようです。
WCD北スマトラリーダー
今回のイベント、北スマトラ州リーダーをお掃除クラブの2人がつとめました。
イベントのためのサポーター、参加団体集め、政府との交渉など本当に頑張ってくれました。
環境に関する知識が深まっただけでなく、イベントリーダーとしても成長してくれました。
今回の経験を生かして、今後も環境リーダーとして北スマトラ州を引っ張っていってくれる事を願います。
【環境教育】日本語クラブと日本語教師会での発表
こんにちは。
先週末に行った活動の様子を紹介します。
日本語クラブでの発表
いつもお世話になっている先生(子猫のハナをもらってくれた先生)の高校日本語クラブで、環境の発表を行いました。
【人数】30名くらい
【時間】1時間
【内容】
①自己紹介
②エビカニックス
③日本語クイズ
④日本の学校の紹介(環境面)
⑤インドネシアの現状
⑥何が出来るか?
日本語パートナーズの方が毎年入られている学校という事もあり、とってもアットホームで楽しかったです!
何より先生が環境教育に興味を持ってくれているのがありがたい。
この先生最近はお掃除クラブの活動にも、生徒を連れて参加してくれています。
頼もしい!
日本語教師会での発表
同じ日に日本語教師会が開かれるという事で、お願いして少し発表させてもらいました。
MGMPと呼ばれる日本語教師会では、メダン近郊の日本語教師の方が月に一度集まり、日本語教育のプレゼンテーションや研修の報告、日本関係イベントの計画などを行っています。
これまでも何度か参加させてもらった事があり、今回僕の発表を快諾してくださいました。
【人数】20人ほど
【時間】30分
【内容】
①日本の遊び(アルプス一万尺)
②日本の学校について(美化活動)
③なぜ日本の学校は綺麗なのか→環境教育があるから
④インドネシアはどうか?(ゴミが多い現状+環境教育に動き出している学校の紹介)
⑤何が出来るのか
・僕が学校へ行って環境教育しますPR
・身の回りで出来る事を始めよう(プラスチック袋やペットボトルの利用を減らそう)
・ポイ捨てをやめよう
・活動に参加しよう(お掃除クラブやゴミ拾いなど)
⑥質問
なぜ日本語教師会か?
これまで1年ちょっとこちらにいて、学校での環境教育は先生の協力が大切だと痛感しています。
でも多くの先生は忙しく、給料も決して高くありません。
的を絞らずに「環境教育をしましょう!」
と呼びかけても、かなり志の高い先生でないとなかなか振り向いてくれません。
そこで日本文化に触れた事のある日本語教師を対象に、学校での環境教育を進めようと思い、今回の発表となりました。
(ま、日本語が少しわかってもらえるのが大きいですが)
反応
発表を終え2日ですが、少し反応もありました。
「私もインドネシアの環境を良くしたい。学校では具体的に何が出来ますか?」
「学校の校長先生に話して、ぜひ今度来てもらいたいです」
「次回のゴミ拾いイベントの参加方法を教えてください?」
などなど。
インドネシアの学校の先生は、本当に頑張り屋の方が多いです。(人それぞれですが)
そんな先生にあまり負担をかけずに、美化という日本の文化を発信してもらえるよう、もっと工夫が必要など感じました。
環境!ゴミ!と固くならず、日本の文化として自然な形で環境教育出来たらと思っています。
【メダンお掃除クラブ】避暑地ブラスタギでゴミ拾いキャンペーン
こんにちは。
台風や地震の影響をうける、日本にいる家族や友達の事が心配な日々です。
一日も早く落ち着いた日々が戻りますように。
今回は先週末行われた、メダンお掃除クラブの様子を紹介します。
初!市外ブラスタギでのゴミ拾い
先週末はメダンから車で2−3時間の避暑地「ブラスタギ」で、ゴミ拾いキャンペーンを行いました。
いつも中心に活動してくださっている方が企画した今回の遠征。
20人ほどのメンバーでバスを貸し切って行ってきました。
避暑地として有名な「ブラスタギ」は、週末になるとメダンからたくさんの観光客が押し寄せます。
さっそくブラスタギの中心地でゴミ拾い。
想像以上のゴミでした…。
ゴミ拾いで大切な事
もう一カ所、ブラスタギの高台でもゴミ拾いを行いました。
こちらもゴミがたくさん…。
ピクニックしている人がたくさんいるのですが、ゴミはポイ捨て。
あまりの汚さにイラついたので、スピーカーで
「ポイ捨てはしないでくださいね」
と呼びかける。
するとおばちゃんが
「ここにゴミ箱がないから捨てるのよ。ゴミ箱があったら捨てないわ」
と強気で反論。
「は!何なんこのおばちゃん」
とか思ってイラついていると、お掃除クラブのメンバーが僕の後ろからギターを弾き始めました。
優しい音色にいい気持ちになり
「あ、せっかくの家族ピクニックなんだから、イラつかせちゃダメだな」
「お互いHappyにならなくちゃ意味ないや!」
と当たり前の事を気づかせてくれました。
ゴミ拾いをしていると、どうしてもゴミを捨てる人にイライラしてしまいます。
だからと言って怒ってたら誰も話を聞いてくれません。
笑顔で活動するってとても大切ですね。
そんな事を気づかせてくれたギターボーイに感謝です!
ちなみに彼、お掃除クラブのテーマソングも作ってくれました!
ギターが得意な人や、歌がうまい人、絵がうまい人、真面目な人などいろんな人の良いところを出し合って、さらに楽しい活動が出来たらなと思います。