【環境教育教材】いるかの物語(海洋ゴミについて)
こんにちは。
雨期のメダン。
朝方晴れていても、夕方にはゲリラ豪雨みたいな雨と雷が…。
ま、日本にはない雨期楽しみたいと思います。
今回は教材紹介。
海洋ゴミの問題を分かりやすく。
各国派遣前に、環境教育隊員は事前補完研修に参加します。
この研修では途上国での活動がスムーズに進むよう、環境教育にかんする様々なことを学びます。
その中で僕が一番印象に残った講義が、「海洋ゴミ」についてのものでした。
最近スターバックスが「2020年までに全世界でプラスチック製ストローを廃止する」と発表した事で、ニュースにもなりました。
海洋ゴミ問題
人間が出すゴミが海に流れ込み、多くの海洋生物が苦しみ、死んでいるという問題です。
またマイクロプラスチック(歯磨き粉や洗顔料にも含まれている小さなプラスチック)は食物連鎖によって、最終的に人間に還ってきます。
インドネシアは、なんと世界第2位の海洋ゴミ排出国です。
(ちなみに日本は、使い捨てプラスチックの一人当たりの使用量世界第2位)
こんな事実もあり、こちらで環境教育する際には海洋ゴミについて必ず話しています。
ただ、小さい子ども達にはちょっと難しい話題。
そこで小さい子ども達にも、親しみを持って学んでもらえるように紙芝居を作りました。
どこかで誰かに役に立てばと思い、今回はこの「いるかの話」を紹介します。
いるかの話。
ある綺麗な海にいるかとカメ、海の仲間達が仲良く住んでいました。
いるかの名前は「ルンルン」。
カメの名前は「マックス」。
今日も2人は仲良く海で遊んでいます。
そんな時、彼らは海の中で何かを見つけました。
「何だろうあれは?美味しそうだね」とルンルン。
「うん!美味しそう!食べてみようよ」とマックス。
2人は”あるもの”を食べてみる事にしました。
「パク」
「ん?何だこれ?」
「お腹が痛いよ」
大変です。2人は”あるもの”を食べると、お腹が痛くなってしまいました。
「うー痛い」
「うー苦しい」
しばらくすると2人は死んでしまいました。
2人の友達はみんな泣いています…。
「悲しいよう」
「なんで死んでしまったんだ…」
みんなはなぜ、2人が死んでしまったと思いますか?
何を食べたのでしょう?
(質問)
はい。実は2人がたべた”あるもの”とは…
「ペットボトルでした」
2人はペットボトルを魚だと思って食べました。
でもペットボトルだったのです。
だからお腹が痛くなってしまい、最後には死んでしまったのです。
じゃこのペットボトルは、どこから来たのでしょうか?
(質問)
海の前は?
「川です」
その前は?
「用水路です」
その前は?
「私たち人間がポイ捨てしたのです」
私たち人間のせいで、ルンルンとマックスは死んでしまいました。
じゃ、ルンルンとマックスが死なないためには、どうしたらいいでしょうか?
海の動物が幸せに暮らすためには、どうしたらいいでしょうか?
考えてみましょう。
この話をもとに、年齢に応じてインドネシアのゴミ状況の説明を加えています。
また小学生には、最後に何が出来るかメッセージを書いてもらって「環境の木」を作っています。
もし利用したい方がいらっしゃれば、ご自由に使ってください。
アレンジもOKです。
他の環境教育隊員や環境教育の参考になれば幸いです。