【環境教育】最近の活動(川の物語とスクールお掃除クラブ、そしてお花)
こんにちは。
気がつけば一ヶ月以上ブログを更新しておらず…。
この一ヶ月はラマダン(断食)からのレバラン(断食明け大祭)で、ゆっくり出来る時間が多くありました。
7月後半から新学期が始まり、少しずつ活動も再開してきたので、その様子を紹介します。
日本へ行く実習生向けの学校でのワークショップ
日本が海外からの実習生を受け入れているのを、皆さんご存知ですか?
恥ずかしながら僕は、こちらに来るまで実習生制度というものを知りませんでした…。
簡単に言うと、日本に住みながら技術を学ぶ制度です。
実習生として日本へ出発するためには、試験を受ける必要があります。
その試験のために日本語を学ぶ学校で、今回ワークショップをしました。
軍隊のような学校
学校に入ると20人ほどの坊主の学生。
何でも試験を受けるために坊主にするのだとか。
まるで軍隊のようです。
とは言っても素直で頑張り屋な学生たち。
そんな彼らに「川の物語」というワークショップをしました。
川の物語って?
「川の物語」は、日本での事前技術補完研修でも行った定番ワークショップ。
物語にそって、川(水槽)にいろいろな物が流れ込んでいきます。
川沿いの土から、洗濯汚水、工場排水などいろいろな物が…。
綺麗だった川が最後には真っ黒になります。
最後に「川を汚したのは誰か」を質問するという流れ。
もちろん答えはひとつでなく、様々な要因で川は汚れています。
「自分たちの生活が、川の汚染に繋がっている」
という事を体感して、自身の生活スタイルを考えてもらうのが、このワークショップの狙いです。
ワークショップを終えて
ずっとやりたいと思っていたけど、なかなか出来なかったこのワークショップ。
今回任地で初めて行いました。
ワークショップ後のディスカッションでは、いろいろな意見を聞く事が出来ました。
「みんなが川を汚した」
「工場排水が大きな問題」
「自分自身の生活にも問題がある」
インドネシアでは受け身の授業が多い中、自分で考えディスカッションする時間はとても大切だと実感したワークショップでした。
彼らが試験に合格して、夢の日本で活躍できますように。
スクールお掃除クラブ
毎週通っている高校も新学期が始まり、スクールお掃除クラブが始動しました。
2年生になって少し頼もしくなった生徒達が、クラブ活動を主導しています。
この日は新入生を交えて初めてのクラブ活動。
新入生は20人ほど参加してくれました。
クラブの紹介少しとゲームで盛り上がった生徒達。
これからの活動が楽しみです。
中学校の入学式
以前イベントで出会った校長先生に呼ばれ、中学校の入学式?っぽいイベントに参加しました。
遠方だったため学校側で車を手配してくれたのですが…
何と2時間30分遅れで僕の家に車が到着しました…。
寝坊+渋滞+警察の取締に引っかかったのが原因だとか。
インドネシアのゴム時間に慣れた僕でも、ここまで待たされると…。
そこにはお花が…
大遅刻で学校に到着したため、予定されていた環境の発表は出来ず…。
でも生徒の発表は見学する事が出来ました!
そして今回僕用に「お花」を準備してくれていました!
インドネシアの冠婚葬祭につきものの、このお花。
校長先生の優しさに、感謝です。
今後月に1回ペースで、生徒向けに環境や日本文化授業をする予定です。
少しずつ学校での環境教育を再開しています。
新学期も頑張ります!
【環境教育】初インドネシアラジオ出演
こんにちは。
先週末からレバラン前後の長期休みに入ったインドネシアです。
少し前になりますが、ラジオに出演した時の様子を紹介します。
初インドネシアラジオに出演
同僚がローカルラジオに出演すると言うので、同行することに。
今回出演したのは、メダンのクリスチャン向けローカルラジオ局「ラジオ マリア」。
クリスチャンが多いメダンならではのラジオ局です。
出演は約1時間。
メインは同僚の、ゴミ銀行に関する説明。
その中で僕も、活動やメダンお掃除クラブの紹介をしました。
途中、聴者からの生電話で日本の環境教育について聞かれるサプライズも…。
いつもの事だけど、こちらの人は話が長い…笑
途中から何を言っているのかわからなくなって困りましたが、何とか終える事が…。
いい経験になりました!
そして、このクリスチャンコミュニティ主催の環境イベントへも参加する事が、なかば強制的に決まり、番組内で宣伝されました。笑
若者を対象にした環境の日イベント
ラジオ出演の際に決まった環境の日イベント。
若者約30人を対象に、ゴミ拾い、プレゼン、ディスカッションが行われました。
今回のプレゼンでは、日本のゴミについての話や、ごみ減量のために何が出来るかを中心に話しました。
参加者はとても意欲的で、たくさんの質問も出てきました。
「日本人が環境問題を意識するようになったキッカケは何か?」
「インドネシアでは日本のように分別していないけど、まずはどう分別したら良いか?」
などなど…。
今回のイベントには、友だちのダニエル君も誘いました。
彼は9月に行われるWorld cleanup dayの州リーダーです。
「ゴミ拾いにみんなも参加しよう」
とプレゼンしてくれました。
これまで1人でプレゼンする事が多かったけど、こうして現地の若者も巻き込めるようになったのは大きな進歩です。
ということで、良いレバラン休みを。
【環境教育】School お掃除クラブスタート
こんにちは。
ラマダン(断食)も残り1週間ほど。
明後日からは長期休みに入るという事もあってか、事務所は落ち着いています。
いつものように…笑
長期休みに入る前のこの時期、2つの学校で「School お掃除クラブ」がスタートしました。
School お掃除クラブ
メダンお掃除クラブや僕の活動に共感してくれた学校で、School お掃除クラブがスタートしました!
今月からスタートした初のSchool お掃除クラブは2校。
毎週通っている北スマトラ大学とSMKN1という高校です。
北スマトラ大学
こちらの大学では、毎週日本語学科の日本語会話の授業に参加し、日本の環境や文化などを話しています。
大学の先生の中に環境に対して熱心な方がおり、今回のお掃除クラブのスタートにこぎ着けました。
クラブの名前は
【USUお掃除クラブ】(USUは北スマトラ大学の略)
現在はラマダン中という事もあり、ラマダン休暇明けから本格的に始動する予定です。
SMKN1(高校)
こちらの高校へも、毎週日本語の授業に参加し、日本の環境や文化などを話しています。
もともとこの学校の生徒に
「私たちの日本語の先生になってください」
と言われたのがこの学校へ行くこととなったきっかけです。
ピュアで真面目な生徒たちは、環境の話をすると真剣に考えてくれます。
この学校の日本語の先生も環境問題に関心を持ってくれ、今回のお掃除クラブがスタート!
初代お掃除クラブの顧問には僕が任命されました。
SMKN1でのキックオフ
SMKN1高校のお掃除クラブの名前は
【OSOJI SMEKSA】
先日早速キックオフミーティングが行われました。
ミーティングでは今後どんな活動をしたいか話し合いました。
まずやるのは…
①校内のゴミ調査と呼びかけ
②校内のゴミ拾い
新2年生が中心のお掃除クラブ。
8月からの新学期に、後輩をクラブに誘ってクラブを盛り上げる予定です。
World Cleanup Day 2018
【WCD】World Cleanup Day(世界ゴミ拾いの日)はご存知ですか。
今年は9月15日に世界中で行われる、ゴミ拾いイベントです。
5月からメダンお掃除クラブのメンバー(ダニエル君とヴォニーさん)が、このWCDイベントの州代表として研修などを行っています。
そんな州代表の2人がSMKN1でも、Schoolお掃除クラブメンバーにプレゼンをしてくれました。
インドネシアのゴミの状況から、世界的な環境問題、自分たちに出来る事など…。
生徒も熱心に聞き入っていました。
何だか僕の目標としていた姿が完成しているような…。
すでに次のステップに移ってきているように思います。
ともあれ、学校も休みに入るので一休み。
新学期の活動が楽しみです!
【インドネシア生活】デング。
こんにちは。
1か月近くブログ書いていませんでした…。
というのも体調を崩して入院していたからです…。
一応デング?
5月中旬、他任地の環境隊員がメダンに来てくれ、いろいろな活動先を回っていました。
その日は、遠出して夜ガタガタ道を移動していると…
「頭が痛い。」
いつもの偏頭痛だと思って帰宅すると…
「熱がある…」
ま、薬を飲んで一晩寝れば治るかな。
っと思い床につくも
「激しい頭痛に眠れない…」
そして翌朝、体温を測ると
「39度越え…」
病院に行くと点滴を打たれ、デングの検査をすることに。
待つこと数時間…
この時は、デングの陽性反応は出ませんでした。
でも入院した方がいいと言われ、インドネシア初入院することに。
白血球と血小板の値が下がったので、医師にはデングと診断され結局1週間ほど入院しました。
※JICA的にはデングの陽性反応がないので、デングとは言い切れないとの事ですが…
幸いにもかなりの軽度だったので、食欲こそないものの、初日以外はそこまで辛くありませんでした。
人の温かさを感じる時
症状も軽かったので、最低限の人にしか入院した事を連絡しませんでしたが、すぐに情報が広がりたくさんの人がお見舞いに来てくれました。
同僚や学校の生徒、お掃除クラブのメンバーまで、中には毎日くらい来てくれる人もいて、本当に温かい人たちに囲まれてるなって感じました。
お見舞いの仕方
こちらのお見舞いは少し賑やかです。
①お見舞いの品物をくれる
(クルマという、中東産のナツメヤシをたくさんもらいました)
②症状などを聞いてくれる
③写真撮影
④自由時間
日本だったら家族以外のお見舞いはせいぜい30分くらい。
でもこっちでは1時間、2時間なんて言うのも当たり前です。
そして結構な確率で行われる写真撮影。
賑やかなお見舞いに、寂しさを感じる時間はありませんでした!
困った時はお互いさま
お見舞いに来たみんなが言ってくれた言葉です。
日本では、
「迷惑かけてしまう…」
なんて思って遠慮しがちですが、インドネシアではそんな水臭い事をいうのは厳禁です。
むしろ
「なんで連絡してこないんだ」
って怒られます。笑
当たり前に、人を大切に出来るインドネシアの人。
感謝の気持ちでいっぱいです。
これから
退院後はなかなか怠さが抜けず、食欲もなかったので、1週間ほど自宅で安静にしていました。
ちょうどラマダン(断食)が始まり、活動もひと休みの時期だったので気兼ねなく休む事が出来ました。
そして今週末からは2週間ほどのレバラン休暇。(日本のお正月みたいな)
学校も休みに入るので、しばらくはゆっくりしたいと思います。
ちなみに、体調は全快です。
軽い症状でよかったです…。
(今回軽症ですみましたが、デングは悪化すると命に関わる危険な病です。)
残り1年弱、健康に気をつけて、ゆるく頑張ります!
【インドネシアイベント】北スマトラ大学の文化祭って?
こんにちは。
先週の金曜から日曜までの3日間、メダン市内の北スマトラ大学日本語学科「文化祭」が開催されました。
3日間がっつり参加したので、その様子をご紹介します。
インドネシアの文化祭って?
インドネシアの大学文化祭に参加するのは、これで3回目。
今回の北スマトラ大学の文化祭は、今まで参加した中で一番大きな文化祭でした。
日本の大学の学祭と似た、インドネシアの文化祭。
日本文化に関わるステージ発表やコンテスト、ブースがあります。
ステージ発表は、盆踊りやソーラン節、日本人アーティストのライブなど。
ブースは、日本料理を始め、お化け屋敷、メイドカフェ、ゲームコーナーなどがあり楽しむ事が出来ました。
今回の文化祭での僕の仕事は、大きく2つ。
コンテストの審査員と、メダンお掃除クラブのPRとごみ拾いです。
コンテストの審査員
コンテストはカラオケ、声優、コスプレ、書道、写真など盛りだくさん。
今回僕はカラオケと、声優の審査員をしました。
日本の曲を歌うカラオケは、みんなとっても上手!
インドネシアの人は本当に歌が上手です。
1位は小学生が歌った「恋人よ」。
美声でした!
もういっこの声優は、アニメの映像に合わせて声を入れるというもの。
日本にいる時はあまり接点のない文化だったので、審査が難しかったです…。
メダンお掃除クラブ(MOC)
今回MOCは文化祭の実行委員から、依頼されブースとステージ発表、ごみ拾いを行いました。
ブース
ブースでは環境の木を設置し、来た人に環境に関するメッセージを書いてもらい記念撮影。
また前任者が作った「環境すごろく」も行いました。
今回日本文化祭だけに、MOCにも興味を持ってくれる人がたくさんいました!
また、ジャカルタの大学生がMOC調査にも来てくれました。
ステージ発表
今回、僕を含め数人で約10分間のステージ発表を2回やりました。
毎回の事ながら、事前情報とは関係なく急に「今から」という感じで始まります…。
内容はMOCやインドネシアのゴミについて、僕たちに何が出来るかなどです。
メンバーもだんだんステージ慣れした気がします!
ごみ拾い
今回会場内には実行委員が何個もゴミ箱を設置していました。
また実行委員が会場内のごみ拾い、ステージでの呼びかけを行いました。
これは、これまで2年間MOCが参加してきたことを生かしてたのこと。
すごい!
それでもゴミはたくさん落ちています。
最近僕は現地人と思われる事が多いので、日本人だとわかるよう日本語もまじえつつゴミ拾いを呼びかけて歩きました。
ゴミを拾っての感想。
ゴミを拾っているのは、仕事だと思われている気が…。
いかに「みんなボランティアでゴミを拾っている」という事を分かってもらうかが課題です。
課題もたくさんですが、とっても良い文化祭でした!
そして、3日間の屋外活動にクタクタです…。
【スマトラの民族衣装】多民族都市メダンでのファッションショー
こんにちは。
日本はゴールデンウィーク中ですね。
でもインドネシアは5月1日がメーデーでお休みの他は、特にお休みはありません。
あと半月もするとムスリムは断食に入ります。あっという間…。
今回は、お世話になっている幼稚園で行われた、ファッションショーの様子を紹介します。
多民族国家「インドネシア」
現在は国内に300の民族があると言われています。
ここメダン市も多民族都市。
スマトラ各地やジャワ島また他国から様々な民族が移り住み、共に暮らしています。
ジャワ島からの「ジャワ人」、スマトラ島最北端の「アチェ人」、北スマトラ州シナブン山周辺の「バタックカロ人」、トバ湖周辺の「バタックトバ人」、北スマトラ州南部の「バタックマンデリン人」、スマトラ西部の「ミナンカバウ人」、メダン市など沿岸に多い「マレイユ人」、華僑として渡ってきた「中華人」、インドから渡ってきた「インド人」…などなど数多くの民族がいます。
そして日本人が着物を民族衣装とするように、各民族にも民族衣装があります。
子ども達のファッションショー
今回は幼稚園の子ども達が、自分の民族衣装を着てきてくれました。
ここからは写真多めで。
幼稚園でのファションショーの後は、みんなで車に乗って「オドンオドン」と呼ばれるパレードへ。
正直メダン市は、大都会でごちゃごちゃしていて、あまり好きではありませんでした。
でも他の街だったらきっとこんなに様々な民族文化に触れられなかったなと。
メダンの良いとこみつけた!
残り1年の任期、もっともっといろんな人といろんな文化に触れたいと思います。
【ゴミ事情】インドネシアのゴミ最終処分場
こんにちは。
ブログってすぐ書かないとだめですね。
後でと思っても、書かない…。
これじゃ活動記録にならない!
という事で、今回はインドネシアのゴミ最終処分場事情。
メダンの隣、デリーセルダン県のゴミ最終処分場
今回訪れたのは、メダン市の隣デリーセルダン県のゴミ最終処分場。
デリーセルダン県は北スマトラ州の中でも、環境に熱心なエリアと言われています。
4.2htのこの最終処分場には、県内から毎日約40台のトラックでゴミが運ばれて来ます。
リサイクルがほとんどされていない、インドネシアでは埋め立てがゴミの主な処分方法。
この処分場では、週に一度ゴミの上に土をかぶせる方法で埋め立てています。
※2000年頃までは、最終処分場でゴミを焼いていたそうです。
ゴミを分別する「ウェストピッカー」
ここには「ペムル」と呼ばれる「ウエストピッカー」が、リサイクル可能なゴミを拾い売却しています。
インドネシアのリサイクルは、この「ウエストピッカー」が担当していると言っても過言ではありません。
この最終処分場のウエストピッカーは約30家族。
子どもは作業を禁止されているそうですが…
危険な現場でたくさんの人が働いています。
素手でゴミを拾う人も多く、衛生面も不十分です。
給料は1週間に1人約Rp300,000(約2,700円)ほど。
ウェストピッカーの生活向上は、大きな課題です。
デリーセルダン県のゴミ最終処分場がすごい!
とはいえ、このデリーセルダン県のゴミ最終処分場はインドネシアの中でもかなり進んでいます!
①コンポストを作っている!
なんと驚く事に、ここではゴミの中からコンポスト化出来そうなゴミを選び、コンポストにしています。
2015年から、県が主導して始めたというこのシステム。
特に何も使わず、約1ヶ月かけてコンポストにします。
②牛や羊がいない!
インドネシアのゴミ最終処分場には、たいてい牛や羊がいます。この動物たちがゴミを食べているのです。
しかし、この最終処分場には鶏こそ数羽いたものの、牛や羊はいません。
それだけしっかり管理されているという事です。
③メタンガスを利用している!
なんとここでは、ゴミから出るメタンガスをガスに利用しています。
具体的な量や採取方法は聞けなかったんですが、すごい!
④排水を浄水している!
「いや〜すごいな〜」何て思って、最終処分場の横道を歩くと、そこには池が!
何と最終処分場の下にはパイプがあり、汚水が集められ浄水されるんだとか!
すごい!デリーセルダン!
こんな感じで、課題はあるもののかなり先進的なデリーセルダンの最終処分場。
なぜこんなにデリーセルダンはすごいのか?
それは、環境局長が素晴らしいから。
北スマトラ州やメダン市の環境局もがんばれ!
インドネシアで街を綺麗にするには、行政トップの力が必要だと改めて感じました。